![]() 周方向エアロゾルデバイス
专利摘要:
本願は、動物またはヒトの嗅上皮に治療化合物を送達するデバイスおよび方法を開示する。放出流体に周速度および軸流速度を与えるための一つ以上のチャンネルを有するデバイスと、利用者の鼻腔に入る際に周速度および軸流速度を有するエアゾールスプレーを放出する出口。デバイスは、利用者の経験する圧力および不快感を最小限にしながら、治療剤を嗅上皮上に特異的に置くために鼻腔上部内の空気を排除するように設計される。本出願は、周速度を伴う狭いスプレープルームを有するエアゾール鼻内スプレーを生成するための、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスを開示する。 公开号:JP2011511674A 申请号:JP2010546073 申请日:2009-02-06 公开日:2011-04-14 发明作者:ロドニー;ジェイ.ワイ. ホー,;ジョン;ディー. ホークマン, 申请人:ユニヴァーシティ オブ ワシントン; IPC主号:A61M11-00
专利说明:
[0001] (関連出願への相互参照) 本願は、米国特許第119条第(e)項の下、2008年2月7日に出願された米国仮特許出願第61/027,002号の利益を主張する。] [0002] (政府認可の権利の陳述) 本発明は、国立衛生研究所(NIH)により授与されたAI052663の下、政府支援によりなされた。合衆国政府は本発明に一定の権利を有する。] 背景技術 [0003] (背景) 嗅上皮上への治療薬の堆積は、脳への迅速かつ直接的な取り込みをもたらすことが示されている。この直接的な鼻から脳への送達経路は、薬物または候補薬の大半が任意の有意な濃度で脳に達するのを妨げる血液脳関門を迂回する。本発明の発明者らのものを含む多くの研究により、嗅上皮上への薬物の堆積が、気道上皮の薬物吸収を最小限にするとともに、血液脳関門を迂回して脳に達する薬物の割合を最大にする鍵であることが示されている。] [0004] 現在は、肺および鼻腔の気道領域を回避しながら鼻腔の嗅部を十分に標的化する適切な鼻内送達デバイスがない。嗅部は、鼻腔の表面積全体の約10%を占める、鼻腔上部の狭いスペースである。さらに、対象が鼻から息を吸うと、吸い込まれた空気は主に鼻腔の下部に沿って気管および肺へと移動し、したがって嗅部の空気は主に嗅部にそのまま停滞する(それ故、呼吸経路に沿って運ばれる薬物の嗅部の薬物曝露割合が低くなる)。] [0005] 本開示は、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスおよび嗅上皮に医薬化合物を送達する方法を提供することにより、上記の解剖学的障害に伴う不都合を克服する。] 課題を解決するための手段 [0006] (要旨) 本出願は、周速度を伴う狭いスプレープルームを有するエアゾール鼻内スプレーを生成するための、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスを開示する。本明細書に開示のデバイスは、鼻腔の嗅部に治療化合物を送達するために、残留する嗅部空気量を排除するように設計される。一態様では、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスは、加圧流体と治療化合物との混合物を有する容器と、容器に接続され、鼻近位端に排出開口部を有する、縦軸を規定する送達デバイスと、容器の出口に接続され、排出開口部まで伸びる円筒チャンネルと、縦軸の周りに放射状に配置される複数の放出出口とを含み、各放出出口が、加圧流体混合物を軸方向および周方向に放出するように向けられる。デバイスは、周方向螺旋速度を有する単一のスプレープルームに収束する治療化合物を含む複数のエアゾールスプレー放出が出口から生成されるように、加圧流体を出口から選択的に放出するための計量デバイスをさらに含む。] [0007] 第二の態様においては、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスは、加圧流体と治療化合物との混合物を含む容器と;容器と連絡する送達デバイスであり、送達デバイスが、複数の縦方向螺旋チャンネルを有し、各螺旋チャンネルがデバイスの鼻最近位端に配置される入口および出口を含む、送達デバイスと;加圧流体混合物を螺旋チャンネルから選択的に放出するための計量デバイスを含む。出口は、スプレーがデバイスを出る際に周方向螺旋速度を有する単一のスプレープルームに収束する加圧流体混合物を含む複数のエアゾールスプレージェットを放出するように設定される。] [0008] 本出願は、ヒトまたは動物対象の鼻腔内の嗅上皮上に治療化合物を堆積させる方法も開示し、本方法は、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスから鼻腔内に治療化合物を含む加圧流体を投与するステップを含み、デバイスが、治療化合物を含む加圧エアゾールスプレーを放出し、加圧エアゾールスプレーは、デバイスから出た後に周速度を有する。] [0009] 本概要は、詳細な説明において後で詳述されるコンセプトの摘要を単純化した形で紹介するために提供される。本概要は、請求対象の主要な特徴を特定することを意図するものではなく、請求対象の範囲を決定する際の補助として使用されることを意図するものでもない。] [0010] 本発明の前述の態様、および付随する利点の多くは、同が添付の図面を参照しながら、以下の詳細な記載を参照することでよりよく理解されるにしたがい、より明らかとなる。] 図面の簡単な説明 [0011] 図1は、本開示の一実施形態に従って構築された、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの略図である。 図2Aは、図1の鼻内送達デバイスの部分断面図である。 図2Bは、図1の鼻内送達デバイスの作動時の部分断面図である。 図3は、本開示の第二実施形態による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの部分断面図である。 図4は、本開示の第三実施形態による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの断面図である。 図5は、本開示の第四実施態様による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの部分断面図である。 図6Aは、図5のノズルの軸方向図である。 図6Bは、図5のノズルの上部の等角図である。 図6Cは、図5のノズルの下部の等角図である。 図7は、本開示の第五実施形態による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの部分断面図である。 図8Aは、本開示の第六実施形態による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスの破断図である。 図8Bは、図8Aに示されるデバイスの実施形態の上面斜視図である。 図8Cは、図8Bに示されるデバイスの実施形態の分解図である。 図8Dは、図8Aに示されるデバイスの実施形態の下面斜視図である。 図8Eは、図8Dに示されるデバイスの実施形態の分解図である。 図9は、実施例1に記載のように、本開示のデバイスにより生成される粒径を示すグラフである。 図10は、本開示の一実施形態によるデバイスを使用して投与される、ラットの鼻腔への青色染料の浸透を示すグラフであり、実施例1に記載のように、様々な気圧で染料がデバイスから投与され、水平のバーはそれぞれ、4〜6匹のラットの平均値を表し、誤差バーは標準偏差を表す。 図11は、実施例1に記載のように、本開示のデバイスにより生成したスプレーパターンを左側に、スプレーパターンに周速度を与えないデバイスにより生成したスプレーパターンを右側に示した、一連の写真である。 図12Aは、実施例2に記載のように、低いコーン浸透を示す、フローシミュレーションにおいて周速度を伴わない出口を用いたフローシミュレーションからの、スプレーの単体エアフローパターンおよび速度を示す。 図12Bは、実施例2に記載のように、低いコーン浸透を示す、周方向運動を伴う単一の出口を伴うノズルを用いたフローシミュレーションからの、スプレーの周方向フローパターンおよび速度を示す。 図12Cは、実施例2に記載のように、周方向および軸流速度を伴う狭いスプレーによるコーン浸透の改善を示す、図6に示される本開示のデバイスの実施形態を用いたフローシミュレーションからの、スプレーの回転フローパターンおよび速度を示す。 図12Dは、図12Cに示されるスプレーパターンからのフローストリームを示す。] 図1 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図2A 図2B 図3 [0012] (詳細な説明) 本出願は、周速度を伴う狭いスプレープルームを有するエアゾール鼻内スプレーを生成する嗅覚器の薬剤の加圧送達(PODD)デバイスを開示する。本明細書に開示のデバイスは、残留する嗅部空気量を低圧下で排除して、医薬化合物が嗅上皮に送達される効率および一貫性を高め、さらに患者の忍容性を高めるように設計されている。] [0013] 本開示の一実施形態による嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイス(PODD)10は、図1を参照することにより最もよく分かる。デバイス10は、圧縮ガスまたは推進剤等の加圧流体を格納するのに適切な加圧タンク20を含む。圧縮ガスは、圧縮空気、窒素、または任意の他の適切な無毒性ガスでありうる。推進剤は、クロロフルオロカーボン(CFC)またはヒドロフルオロアルカン(HFA)等の加圧流体でありうる。加圧タンク20は、管22により空気式ソレノイド30に流体学的に接続される。空気式ソレノイド30は、管32により空気室42に流体学的に接続される。空気室42は、内部コンパートメントを介して、動物対象の鼻腔内にエアゾールスプレーを放出するのに適切なオリフィスを伴うアプリケータ50を有する鼻内送達デバイス40に、接続される。本明細書で使用されるところの、エアゾールという用語は、ミスト等、ガス中の微細固体または液体粒子の懸濁液をさす。] 図1 [0014] 図2Aを参照しながら、次に、鼻内送達デバイス40を詳述する。一実施形態においては、鼻内送達デバイス40は、外部および内部、ならびにハウジングの縦軸のまわりに放射状に位置がそろえられた一方の端(鼻近位端)の第一開口部またはオリフィス144を有する、概して細長い管状ハウジング142を含み、ハウジング142の他方の端(鼻遠位端)は閉じている。ハウジングは、形が円筒であるのが好ましいが、任意の管状形を使用できる。ハウジングは、近位端に、オリフィス144に隣接してこれを囲む円錐形のアプリケータ50をさらに含む。ハウジング142は、ハウジングの縦軸の一部に沿って伸びる、概して管状の円筒形の流体リザーバ150を囲む。流体リザーバは、ハウジングの第一オリフィス144の近くに配置される近位第二オリフィス154を有し、第二オリフィス154が、第一オリフィス144よりも小さい直径を有し、ハウジング142の縦軸のまわりに概して放射状に位置がそろえられる。近位端は円錐形であり、第二オリフィス154に隣接してこれを囲む。流体リザーバ150の近位部分151は、ハウジング142の直径よりも狭い直径を有し、これにより、リザーバ152の遠位部分からオリフィス154まで伸びるチャンネル153が形成される。流体リザーバ150の遠位部分152は、流体リザーバの外面158がハウジング142の内面146に接触して遠位方向の加圧ガスの流れを防ぐ封止をつくるように、より広い直径を有する。流体リザーバ150は、長軸がハウジング142の縦軸に沿って走り、流体リザーバ150の内側近位部分内に移動可能に配置される細長い針156をさらに含む。針156の近位端または先端157は、流体リザーバの第二オリフィス154を封止するように設定される。流体リザーバ150は、第二オリフィス154から流体を除去するために必要とされる圧力を増加させる真空を防止するために、ベント(図示せず)を伴って提供されるのが好ましい。] 図2A [0015] ハウジング142は、ハウジングの内面146と流体リザーバの外面158との間のスペースにより規定される回転チャンバ160をさらに含む。ハウジングは、回転チャンバ160と連絡し、空気式ソレノイド30に流体学的に接続される、圧縮ガス入口148をさらに含む。回転チャンバは、流体チャンバの外側158に巻きつけられたコイル状ワイヤ162をさらに含み、コイル状ワイヤ162は、螺旋またはコークスクリュー形を有し、ガス入口148から近位オリフィス154まで伸びる。] [0016] 次に、図1および2Bを参照して、上記のPODDデバイス10の実施形態を用いて嗅上皮に医薬化合物が送達される様式を説明する。利用者が加圧鼻内スプレーを放出することに決めると、空気式ソレノイド30がプログラマブルタイマにより作動されて、タンク20から加圧ガスが所定の時間放出される。タンク20から放出された加圧ガスは、管22、32を通って空気室42へ、そして空気室42を通ってハウジング142のガス入口148内へと進み、これにより、鼻内送達デバイス40の回転チャンバ160に入る。回転チャンバ160に入る加圧ガスは、コイル状ワイヤ162に出会い、その結果、ガスが周方向ベクトル成分と軸方向ベクトル成分とを有する方向螺旋速度または渦流様速度を得るように、加圧ガス166が流体リザーバの外面158の周りを螺旋またはコークスクリュー形の経路で流れる。周速度という用語は、接線速度、螺旋速度、渦動速度、および類似の用語も含む。] 図1 [0017] 次に図2Bを参照すると、ソレノイド30が作動されると、流体リザーバ150内に配置された細長い針156が、オリフィス154から引っ込められ、これにより、流体リザーバ150内の流体が逃れる狭い開口部168が提供される。加圧ガス166は、オリフィス144を出る際に部分的真空をつくり、これにより流体がリザーバ150からオリフィス154を通って出される。流体は、ギャップ168の狭さによりエアゾール化される。エアゾール化スプレー170は、スプレープルームが鼻腔に入る際に周速度および軸流速度を有するスプレープルームとして、鼻内スプレーデバイス40から放出される。周速度は、エアゾールスプレーが鼻腔上部に浸透して、エアゾール化治療化合物が嗅上皮上に直接堆積することを可能にする利点がある。] 図2B [0018] 鼻内送達デバイスは、神経学的、鎮痛、抗ウイルスおよび癌治療用化合物を含む多数のタイプの治療化合物および組成物を嗅上皮上に堆積させるために用いることができる。送達できる化合物には、小分子量合成有機薬剤を含む化合物、ペプチドおよびタンパク質治療化合物、抗体および抗体フラグメント、アプタマー化合物、ならびにDNAおよびRNA化合物が含まれるがこれに限られない。化合物は、安定性または嗅上皮の浸透を助けるために、組成物または製剤の一部として送達されうる。組成物は、治療化合物と混合された安定剤、保存剤、または添加物をさらに含みうる。] [0019] 図3を参照しながら、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイス200の第一の代替的実施形態を、以下に説明する。デバイス200は、中心縦軸と、外面212と、内面214と、その近位端218の第一オリフィス216とを有する管状ハウジング210を含む。ハウジング210の近位端218は、鼻腔内への加圧鼻内スプレーの放出を促進するために、円錐形であるのが好ましい。] 図3 [0020] デバイス200は、縦軸のまわりに放射状に配置され、ハウジング210に囲まれた円筒流体リザーバ230をさらに含む。流体リザーバ230は、外面232および内面234、ならびにハウジングの第一オリフィス216の近くに配置された近位端の第二オリフィス236を有し、第二オリフィス236は、第一オリフィス216より小さい直径を有し、ハウジング210の縦軸のまわりに概して放射状に位置がそろえられている。流体リザーバ230は、ハウジング210の直径より狭い直径を有する。流体リザーバ230の近位端は円錐形であり、第二オリフィス236に隣接してこれを囲む。流体リザーバ230は、第二オリフィス236から流体を除去するために必要とされる圧力を増加させる真空を防ぐために、ベント(図示せず)を伴って提供されるのが好ましい。] [0021] ハウジング210の遠位端は、圧縮流体容器222に流体学的に接続される一つ以上のノズル220を含む。圧縮流体は、圧縮空気、圧縮窒素、またはCFCもしくはHFA等の圧縮推進剤、または当技術分野で認識される任意の他の適切な推進剤でありうる。圧縮流体容器は、作動時に所定量の流体、ガスまたは推進剤を送達するための、計量デバイス(図示せず)を有するのが好ましい。いくつかの実施形態においては、圧縮流体容器は、MDIである。ノズル220の近位端は、流体リザーバ230の外面232とハウジング210の内面214との間のスペースにより規定される回転チャンバ240内に開いた開口部224を有する。ノズル220は、開口部224が圧縮流体を周方向および軸方向に放出し、これにより加圧流体に周速度を確立するように、設定される。] [0022] 図3を引き続き参照しながら、次に、上記のPODDデバイス200の実施形態を用いて医薬化合物が嗅上皮に送達される様式を説明する。利用者が、加圧ガス容器222を作動させて、所定量の加圧ガス250を回転チャンバ240内に放出する。加圧ガスは、軸方向および周方向成分を有する周速度を得、第一オリフィス216から出る。加圧ガス250は、第一オリフィス216を出る際に部分的真空をつくり、これにより流体が第二オリフィス236を通してリザーバ230から出される。流体は、第一オリフィス216の内面214と流体リザーバ230の外面232とにより規定されるギャップ242の狭さによりエアゾール化される。エアゾール化スプレーは、エアゾールスプレー260が鼻腔に入る際に周速度をもって、鼻内スプレーデバイス200から放出される。] 図3 [0023] 次に図4参照しながら、加圧薬物送達デバイス300の第二の代替的実施形態を以下に説明する。デバイス300は、中心縦軸と、内面312外面314を有する外壁311と、鼻近位端318の第一オリフィス316とを有する概して管状の円筒ハウジング310を含む。ハウジング310の近位端318は、利用者の快適さを高め、鼻腔内への鼻内スプレーの放出を促進するために、円錐形であるのが好ましい。] 図4 [0024] ハウジング310は、両端が開放され、オリフィス316でハウジング310の近位端318に接続され、ハウジングの遠位壁の内面315の近くに配置された遠位開放端324を有し、これにより遠位開放端324と壁の内面315との間に流体を受け取るための十分なギャップが規定された、軸方向に位置がそろえられた内側シリンダ322を規定する内壁320をさらに含む。内側シリンダ322は、外壁311の直径より小さい直径を有し、これにより、ハウジング310のシリンダ322の外面326と外壁311の内面314との間に、液体医薬品組成物を格納するのに適した流体リザーバ330として働くスペースを規定する。] [0025] 図4を引き続き参照すると、デバイス300は、外面341と内面343とを有する第二内側シリンダ340をさらに含み、第二内側シリンダ340の縦軸が、ハウジング310の縦軸と軸方向に位置がそろえられる。第二内側シリンダ340は、鼻近位端の第二オリフィス342から、加圧流体容器346に流体学的に接続されたハウジング310の遠位端の開口部344まで伸びる。第二内側シリンダ340の直径は、第一内側シリンダ322の直径より小さく、これにより、第一内側シリンダ322の遠位開放端324から第一オリフィス316まで伸びる、管状チャンネル350が規定される。計量デバイス348が、一方の端で加圧流体容器346に、他方の端で第二内側シリンダ340の遠位端の開口部344に、流体学的に接続される。シリンダ340の内面343は、回転チャンバとして機能するチャンネル354を規定し、チャンネル354が、一方の端で計量デバイス348に、他方の端で第二オリフィス342に接続される。複数の放出ベント530が、計量デバイス348とチャンネル354の内部との間に配置され、放出ベント530が、計量デバイス348と流体接続している。複数の放出ベント530は、図5および6を参照することでよりよく分かるが、周軸流速度を有する加圧鼻内スプレーを放出するように設定される。代替的実施形態では、加圧流体容器346が、計量吸入器(MDI)に置き換えられうる。] 図4 図5 [0026] 図4を引き続き参照しながら、次に、上記のPODDデバイス300の実施形態を用いて医薬化合物が嗅上皮に送達される様式を説明する。利用者が、加圧流体容器346および計量デバイス348を作動して、所定量の加圧流体360を第二内側シリンダ340内に放出する。図4に示される実施形態においては、加圧流体360は、加圧ガスである。加圧ガス360は、計量デバイス348および複数の放出ベント530を通過し、これにより周軸流速度を得て、回転チャンバ354に入り、第二オリフィス342を出る。加圧流体360は、第二オリフィス342を出る際に部分的真空をつくり、これにより流体が管状チャンネル350を上昇させられる。流体は、第一内側シリンダ322の内面328と第二内側シリンダ340の外面341とにより規定されるギャップ352の狭さによりエアゾール化される。エアゾール化スプレーは、エアゾールスプレー370が鼻腔に入る際に、周速度を有するスプレープルーム370として、第一オリフィス316から放出される。流体リザーバ330は、第二オリフィス342から流体を除去するために必要とされる圧力を増加させる真空を防ぐために、ベント(図示せず)を伴って提供されるのが好ましい。] 図4 [0027] 次に図5を参照しながら、加圧薬物送達デバイス500の第四の代替的実施形態を以下に説明する。デバイス500は、その近位端518に設置される出口516を伴う縦軸を有する円筒管状ハウジング510を含み、ハウジング510の近位端518は、好ましくは円錐形であり、利用者の快適さを高めるためのノーズコーンとして機能する。ハウジング510は、利用者によるデバイスの操作を助ける、遠位端の近くに設置されるフランジ512をさらに含む。ハウジング510の遠位端519は、計量デバイス524を含む加圧流体容器522の近位端部材520に接続される。計量デバイス524は、作動時に所定量の流体、ガスまたは推進剤を送達する。あるいは、加圧流体容器522は、MDIである。計量デバイスは、加圧流体との混合物として提供される所定投与量の治療化合物をさらに送達しうる。デバイス500は、周速度を有する加圧鼻内スプレーを放出するように設定される複数のエアゾール放出ベント530をさらに含む。] 図5 [0028] 次に、図6A〜Cを参照しながら、エアゾール放出ベント530を詳述する。各ベント530は、細長い長方形または卵形の断面と、チャンネルにより遠位開口部534に接続されたスリット様またはスロット様の近位開口部532とを有する。ベントから放出されたエアゾールが周方向および軸方向成分を有するように、ベント530は、概して放射状に向けられ、各ベント530の近位‐遠位軸の角度が、デバイス500の縦軸に対して斜位である。図6Cに示すように、各ベントの遠位開口部534は、加圧ガス容器522の近位端部材520に、流体学的に接続される。当然のことながら、加圧ガス容器522の近位端520によりつくられる表面の上にベント構造が伸びるように、各ベントが構築されればよく、あるいは、ベントは、加圧ガス容器522の近位端520の開口部から成ればよく、または任意の他の適切な構造であればよい。] 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図6A 図6B 図6C 図7 [0029] 次に図5および6A〜Cを参照しながら、上記のPODDデバイス500の実施形態を用いて医薬化合物を嗅上皮に送達する様式を説明する。利用者は、加圧ガス容器522を作動して、計量デバイス524から各ベント530の遠位開口部534内に所定量の加圧ガスを放出する。加圧ガスは、軸流速度と半径方向速度を有するエアゾール550として各ベントの近位開口部532を出る(簡単のために放出エアゾール550が一つだけ図示されている)。各ベントを出る放出エアゾール550は、周速度を有する単一の加圧鼻内スプレーパターン560に収束し、それから出口516を通ってデバイスを出る。ハウジング510の近位端518は、周速度を有する加圧鼻内スプレーを鼻腔内に送達するために利用者がデバイスの位置を鼻孔に合わせるのを助けるためのノーズコーンとして働く。しかし、当然のことながら、ハウジング510は、スプレーの周速度を生成するために必要ではなく、図5に示されるハウジングは、利用者の便宜のために提供される。さらに、実施例2に記載のように、図6に記載の実施形態と類似の複数のベントまたは出口により生成されるスプレーパターンのフローシミュレーションは、周方向および軸流速度を有する狭いスプレープルームを生成する。したがって、図6に示されるような、本開示の代表的な実施形態に記載の複数の出口を有するデバイスは、周速度を有するスプレープルームを生成するために、デバイスの近位端に回転チャンバまたは他のタイプのチャンバを必要としない。] 図5 [0030] 複数のベントによりつくられる周速度は、周速度を伴わずに生成されたスプレープルームと比較してスプレープルームが鼻腔の上部領域に浸透でき、渦流を伴う単一のエアゾール源を有するデバイスにより生成される広いスプレープルームよりもはるかに狭く、これが、スプレーが鼻腔上部に浸透して嗅上皮に接触するのをさらに助けるという、追加的利点を有する。] [0031] 次に図7を参照しながら、加圧薬物送達デバイス600の第五の代替的実施形態を以下に説明する。図7に示される実施形態は、ノーズコーンとして機能する円錐の近位端618により囲まれる出口616を有するハウジング610を含めて、図5につき上述した特徴の多くを共有する。しかし、複数の放出ベント530の代わりに、デバイス600は、計量デバイス624を含む加圧流体容器622に流体学的に接続された複数の放出ノズル630を含む。あるいは、加圧流体容器622は、MDIで置き換えられうる。各ノズル630は、個々のエアゾールスプレーが周速度を有する単一の加圧スプレーパターン660に収束するように、エアゾールスプレーを軸方向および周方向に放出するように設定される。ハウジング610は、利用者によるデバイスの操作を助ける、遠位端の近くに設置されるフランジ612をさらに含む。上述の通り、当然のことながらハウジング610はスプレーの周速度を生成するために必要ではない。] 図5 図7 [0032] 図5〜7に示される実施形態においては、加圧流体容器は、圧縮流体と治療化合物との混合物を含むのが好ましい。圧縮流体は、当技術分野で公知の任意の無毒性推進剤、例えば圧縮空気、またはクロロフルオロカーボン(CFC)またはヒドロフルオロアルカン(HFA)等の加圧推進剤でありうる。] 図5 図6A 図6B 図6C 図7 [0033] 次に図8A〜Eを参照しながら、加圧薬物送達デバイスとともに使用するための送達デバイスまたはノズル700を以下に説明する。ノズル700は、円筒形で縦軸を規定し、鼻近位端および鼻遠位端と、内側シリンダ部分710と、外側シリンダ部分720と、複数の出口オリフィス730とを有する。複数の出口730は、ノズルの縦軸の周りに放射状に配置される。一実施形態においては、出口730は、ノズルの縦軸周辺に、放射状に対称的に配置される。一実施形態においては、複数の出口730は、ノズルの鼻近位端の表面に配置される。一実施形態においては、少なくとも三つの出口オリフィス730が提供される。図8A〜Eに示される実施形態においては、六つの出口オリフィス730が提供される。] 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図8A 図8B 図8C 図8D [0034] 引き続き図8A〜Eに示される実施形態を参照すると、内側シリンダ710は、利用者が加圧鼻内スプレーを鼻腔内に向けるのを助けるために鼻近位端に配置される円錐の伸長部712を有する。しかし、当然のことながら、円錐の伸長部712は任意であり、ノズルの操作に必要とされるものではない。さらに、いくつかの実施形態においては、ノズルの鼻近位端は、利用者の快適さを高めるためにノーズコーン(図示せず)により保護されうる。] 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図8A 図8B 図8C 図8D [0035] 図8A〜Eを引き続き参照すると、各出口オリフィス730は、螺旋またはスパイラル形のコークスクリューを有する軸方向チャンネル750により、入口オリフィス740に接続される。各チャンネルは、ノズルの縦軸に沿って伸び、その周りで回転するコークスクリュー形の軸方向部材760の側面762と、内側シリンダ部分710の外面714と、外側シリンダ部分720の内面722とにより規定される密閉空間またはスペースである。] 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図8A 図8B 図8C 図8D [0036] ノズル700は、内側シリンダ部分710の外面714にネジ山または溝を機械加工して、そのコークスクリュー形の軸方向部材760を作製することにより構築されうる。あるいは、ノズル700は、外側シリンダ部分720の内面722にネジ山または溝を機械加工して、そのコークスクリュー形の軸方向部材760を作製することにより構築されうる。当然のことながら、ノズルは、ノズルを作製または製造する方法により制限されない。] [0037] 好ましい実施形態においては、出口730が入口740より小さく、これによりチャンネルに入る加圧流体に加速を与えるように、チャンネルの断面積が遠位から近位に減少する。当然のことながら、チャンネルは円形、正方形、長方形、卵形、または任意の他の適切な形の断面でありうる。出口730は、出口から放出される加圧流体が軸流速度および周速度を有するように、設定される。出口730は、加圧流体が出口730から出る際に、加圧流体をエアゾールスプレーに霧化するように、さらに設定される。さらに、いくつかの実施形態では、出口730は、出口から放出されるエアゾールスプレーがノズルの縦軸に向かって斜角で放射状に内側にさらに向けられるように、設定される。] [0038] 再び図8A〜Eを参照しながら、次に、上記のノズル700の実施形態を用いて医薬化合物がヒトまたは動物対象の嗅上皮に送達される様式を説明する。一実施形態においては、ノズル700が、加圧流体と治療化合物または医薬品組成物との混合物を含む加圧流体容器(図示せず)に取り付けられる。他の実施形態においては、加圧流体容器は、作動時に所定用量の治療化合物を含む所定量の加圧流体を提供する、計量デバイスを含む。好ましい実施形態においては、加圧流体容器は、計量吸入器である。加圧流体は、圧縮空気等の圧縮ガス、または当技術分野で公知の推進剤でありうる。作動時には、加圧流体容器から放出された加圧流体が、複数の入口740に入り、軸方向チャンネル750を通って進み、出口730から出る。加圧流体は、出口730から出る際に、エアゾールスプレー放出に霧化される。出口730から出た後、個々のエアゾールスプレー放出は、周速度を有する単一のスプレーパターンに収束する。好ましい実施形態においては、ノズルの鼻近位端がヒトまたは動物対象の鼻腔内に部分的に挿入され、単一のスプレープルームが、周速度を維持しながらデバイスから出て鼻腔に入る。当然のことながら、本明細書に開示されるノズル700は、エアゾールスプレープルームの周軸流速度を誘発するために回転チャンバまたは他のタイプのチャンバが一切必要なく、軸方向チャンネル750および出口730の構造のみにより周方向流れが誘発されるという利点を有する。] 図10 図11 図12A 図12B 図12C 図12D 図8A 図8B 図8C 図8D [0039] 複数の出口730によりつくられる周速度は、周速度を伴わずに生成されたスプレープルームと比較してスプレープルームが鼻腔の上部領域に浸透でき、渦流を伴う単一のエアゾール源を有するデバイスにより生成される幅の広いスプレープルームよりもはるかに狭いという、追加的利点を有する。狭いスプレープルームは、ノズル700により提供される周速度とともに、エアゾール化スプレーが鼻腔上部に浸透し、嗅上皮上に治療化合物を堆積させることを可能にする。スプレープルームの直径を測定するための代表的な方法は、実施例1に記載される。] [0040] いくつかの実施形態においては、本開示のデバイスは、約1〜約100マイクロメートル、約5〜約50マイクロメートル、約5〜約30マイクロメートル、約5〜約25マイクロメートル、約5〜約20マイクロメートル、約5〜約15マイクロメートル、および約10〜約15マイクロメートルからなる群より選択される範囲の平均値または平均直径を有する複数の粒子を放出する。いくつかの実施形態においては、デバイスにより生成される粒子の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%および少なくとも95%が、約5〜25マイクロメートルの間の直径を有する。一実施形態においては、デバイスにより放出される粒子の大部分は、約5〜20マイクロメートルの範囲内である。所望の粒径を生成するためのエアゾール放出出口直径は、典型的には01.〜0.5mmの範囲内である。] [0041] 本開示は、ヒトまたは動物対象の鼻腔内の嗅上皮上に治療化合物を堆積させる方法をさらに提供する。一実施形態においては、方法は、加圧鼻内スプレーデバイスから鼻腔内に治療化合物を投与するステップを含み、加圧鼻内スプレーデバイスは、治療化合物を含む加圧スプレーを放出するエアゾール出口を含み、加圧スプレーは、出口から出て鼻腔内に入る際に周速度を有する。] [0042] 別の実施形態においては、方法は、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスから鼻腔内に治療化合物を含む加圧流体を投与するステップを含み、デバイスは、治療化合物を含む複数の加圧エアゾールスプレーを放出する複数の出口を含み、複数の加圧エアゾールスプレーは、デバイスから出た後に周速度を有する単一のスプレープルームに収束する。一実施形態においては、デバイスの各出口がデバイスの鼻最近位端に設置され、周速度を有するエアゾールスプレーを鼻腔内に直接放出する。] [0043] いくつかの実施形態においては、方法は、複数の粒子を鼻腔に投与し、複数の粒子は、約1〜約100マイクロメートル、約5〜約50マイクロメートル、約5〜約30マイクロメートル、約5〜約25マイクロメートル、約5〜約20マイクロメートル、約5〜約15マイクロメートル、および約10〜約15マイクロメートルからなる群より選択される範囲の平均値または平均直径を有する。他の実施態様においては、方法により投与される粒子の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%および少なくとも95%が、約5〜25マイクロメートルの間の直径を有する。一実施形態においては、方法により投与される粒子の大部分は、約5〜20マイクロメートルの範囲内である。] [0044] 一実施形態においては、方法で使用されるデバイスは、デバイスの作動時に所定投与量の治療化合物を含む所定量の加圧流体を放出する計量デバイスを含む。この実施形態においては、方法は、鼻腔に入る所定量の加圧流体の約40%をエアゾールスプレーとして嗅上皮に送達する。他の実施態様においては、方法は、所定投与量の治療化合物の少なくとも約40%を嗅上皮に送達する。一実施形態においては、方法は、脳において血液中より高い濃度の治療化合物をもたらす。] [0045] いくつかの実施形態においては、方法の治療化合物は、当技術分野で公知の安定剤、保存剤、または添加物を含む組成物または製剤の一部として提供される。さらに、いくつかの実施形態においては、治療化合物は、コロイド、ナノ粒子、リポソーム、ミセル、または別のタイプの懸濁液で調製されうる。] [0046] 理論にとらわれるものではないが、上記の実施形態に記載されるデバイスおよび方法は、海軍空洞上部内に存在する滞留または残留気体量を排除することにより、鼻腔上部内へのエアゾールスプレーの浸透を改善すると考えられる。これにより、気道上皮、食道、胃および肺に堆積する治療化合物の量が減少すると同時に、より大部分の治療化合物が嗅上皮に直接堆積することが可能になる。本開示に記載されるデバイスのさらなる利点は、対応する遠心速度成分を伴わない狭いスプレープルームを送達するデバイスと比較したときの、薬物を嗅上皮に送達するのに必要とされる背圧の減少である。] [0047] (実施例1) 本実施例は、図1および2に示されるデバイスの様々な機能的パラメータを説明する。] 図1 [0048] 駆動圧力を平方インチあたり1〜6ポンドに変化させ、オリフィス154の直径を変化させることにより、スプレー速度をテストした。スプレー速度は再現可能であり、ヒトへの適用に所望の範囲内、すなわち50マイクロリットル/秒未満であった。] [0049] 図9は、水をデバイスから粘稠性油中に2cmの距離および4psiで噴霧したときの粒度分布を示し、粒度分析ソフトウェアを伴う顕微鏡を使用して、生じた液滴直径を測定した。合計199の測定を行った。分布は、デバイスが5〜50ミクロン超の直径を有する粒子を生成し、粒径の大部分が5〜20マイクロメートルの間で、平均直径が11.2ミクロンであることを示す。したがって、この霧化方法により得られる粒度分布は、鼻内スプレーへの使用に望ましい。] 図9 [0050] 図10は、点鼻薬の浸透と比較した、図1および2に示されるデバイスを用いた、エアゾール化した青色染料のラット鼻腔内への浸透を示す。ラットは、約2.5cmの最大値海軍空洞距離を有する。デバイスの気圧を高めることにより、鼻腔内への浸透および嗅上皮のカバー率が高まる。点鼻剤は、嗅上皮上への堆積をもたらさなかった一方、PODDからの3psiスプレーは、約15%の嗅上皮上への堆積をもたらし、PODDからの4psiスプレーは、約40%の嗅上皮上への堆積をもたらした。図10に示される結果は、3〜5psiの間で最大鼻腔内浸透が達成されて、最適な結果が得られることを示す。より高い圧力はテストしなかったが、鼻腔内へのさらに深い浸透をもたらす可能性がある。] 図1 図10 [0051] 図11は、紙から様々な距離のデバイスから噴霧した、青色染料マーカを用いたデバイスにより生成したスプレーパターンを示す。図11の左側は、ノズルからの距離が変化するのに伴い染料の大部分の角度が半径方向にシフトする、周方向流れを示す。図11の右側は、エアゾールスプレーに周速度を与えないスプレーノズルにより生成される対称形のパターンを示す。] 図11 [0052] 表1は、点鼻薬(標準の鼻内スプレーによる鼻内分布に近い)または図1および2に示されるPODDデバイスを使用した、ラットの異なる脳領域への抗ウイルス薬ネルフィナビルの送達を示す。送達の30分後に、PODDデバイスは、点鼻薬により送達された、投与量の4.7%と比較して、鼻内スプレー中に存在する薬物投与量の42.7%を嗅上皮に送達した。薬物濃度は、PODDデバイスを用いて送達したときには、様々な脳領域においてより高く、血液中でより低かった。] 図1 [0053] 表1:点鼻薬による、または本開示の嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスを用いた、送達から30分後のラットにおけるネルフィナビルの分布。] [0054] 本実施例に示した結果は、本出願に開示のデバイスおよび方法が、嗅上皮および脳領域に治療化合物を送達するために有用であり、周速度を有する鼻内スプレー中に存在する投与量の大部分が嗅上皮上に堆積されることを示す。結果は、デバイスが大部分の薬物を嗅上皮に送達し、これにより脳におけるより高い薬剤濃度と、全身循環におけるより低い薬物濃度がもたらされることも示す。] [0055] (実施例2) 本実施例は、周方向流量を伴う、および伴わない、単一の出口を有するデバイスと比較しての、複数の出口を含むデバイスを用いた模擬ノーズコーンの浸透の改善を示す。] [0056] 方法: Star‐CCM+計算流体力学シミュレーションソフトウェアパッケージ(CD‐adapco)、バージョン3.06.006を使用して、フローシミュレーションを行った。シミュレーションにおいては、簡単のために鼻腔に類似した外形のコーンを用いた。コーンは、コーンの底に唯一の残気出口を設置し、上部に向かって狭くなるように設計した。したがって、コーン上部の空気は停滞し、ヒトの鼻腔上部と同様に、ノズル流がコーンの上部に浸透するために排除さなければならなかった。ヒトの嗅上皮への鼻内送達をリアルにシミュレートするために、コーンの寸法は、上から下までを7.5cmとした。] [0057] 以下のノズル構造をテストした: (1)周方向流れを伴わず、単一の出口のノズル; (2)周方向流れと単一の出口を伴うノズル;および (3)図6に示される本開示のデバイスの実施形態による、周方向流れと複数の出口を伴うノズル; 様々なノズル構造は、出口をコーン上部に向かって上向きにして、コーンの下部の場所であった。各ノズルの流れの領域は、3.54mm2に保ち、出口からの空気速度は、60m/sで一定に保った。固定時間条件下で、k‐イプシロン乱流によりシミュレーションを実行した。運動量残差が反復の間で一定になるまで、115〜370回の間の反復でシミュレーションを行った。] [0058] 結果: フローシミュレーションの結果が、図12A〜12Dに示される。] 図12A 図12B 図12C 図12D [0059] 図12Aは、周速度を伴わない出口を有するノズル構造(1)を用いたフローシミュレーションからのスプレーの単体の空気フローパターンおよび速度を示す。図12Aに示すように、単体フローは、コーンの狭い上部の空気を移動できないためにプルームが脇に押しのけられるため、コーンに浸透しにくい。] 図12A [0060] 図12Bは、周速度を伴う単一の出口を有するノズル構造(2)を用いたフローシミュレーションからの、スプレーの周方向フローパターンおよび速度を示す。図12Bに示すように、周速度を伴う単一の出口を有するノズル構造(2)から出るスプレー流も、コーンに浸透しない。これは、一つのオリフィスから出る渦流を有する流れは、オリフィスを出る際に広がる傾向があるためである。] 図12B [0061] 図12Cは、図6に示される本開示のデバイスの実施形態による、周速度を伴う複数の出口を有するノズル構造(3)を用いたフローシミュレーションからの、スプレーの周方向フローパターンおよび速度を示す。図12Cに示されるように、スプレー流は、コーンの浸透が改善され、鼻腔上部内の空気の排除を可能にする周方向および軸流速度を有するその狭いスプレープルームにより、コーンの上部に浸透する。] 図12C [0062] 図12Dは、図12Cに示されるスプレーパターンからのフローストリームを示す。] 図12C 図12D [0063] 本実施例に記載される様々なノズル構造を用いたフローシミュレーション比較は、大部分の薬物を嗅上皮上に堆積させるために、スプレーの浸透を可能にするために空気を排除しなければならないヒトの鼻腔上部等の狭い領域に浸透するための周速度を有する狭いスプレーパターンを生成する複数の出口を有するノズルを使用する利点を示す。] [0064] 例示的実施形態を図示および説明しているが、当然のことながら、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされうる。] 実施例 [0065] 独占的な権利または特権が請求される本発明の実施形態が、以下のように定義される。]
权利要求:
請求項1 周速度を有する鼻内スプレーを生成するための嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスであり、(a)加圧流体と治療化合物との混合物を含む容器と;(b)該容器と連絡する送達デバイスであり、該送達デバイスが、複数の縦方向螺旋チャンネルを有し、各螺旋チャンネルが、該デバイスの鼻最近位端に配置された入口と出口とを含む、送達デバイスと;(c)該螺旋チャンネルを通じて該加圧流体混合物を選択的に放出するための計量デバイスと;を含み、これにより、該出口が周速度を有する単一のスプレープルームに収束する複数のスプレー放出を生成する、デバイス。 請求項2 前記チャンネル内部の断面積が、前記入口から前記出口にかけて減少する、請求項1に記載のデバイス。 請求項3 前記送達デバイスが、縦軸を規定し、該縦軸の周りに放射状に配置される複数の出口を含む、請求項1に記載のデバイス。 請求項4 前記出口が、前記縦軸の周りに対称的に設置される、請求項3に記載のデバイス。 請求項5 各出口が、前記加圧流体混合物から軸流速度および周速度を有するエアゾールスプレーを生成するように設定される、請求項3に記載のデバイス。 請求項6 各出口が、前記縦軸に対して斜角で配置される、請求項3に記載のデバイス。 請求項7 各出口が、放射状に内側に向けられる、請求項3に記載のデバイス。 請求項8 前記加圧流体混合物が、前記出口から出る際にエアゾールスプレーになる、請求項1に記載のデバイス。 請求項9 複数の出口により放出される複数のエアゾールスプレーが、周速度を有する単一のスプレープルームに収束するように、該エアゾールスプレーが放射状に内側に向けられる、請求項8に記載のデバイス。 請求項10 前記容器が、計量吸入器を含む、請求項1に記載のデバイス。 請求項11 前記デバイスが、約1〜約100マイクロメートル、約5〜約50マイクロメートル、約5〜約30マイクロメートル、約5〜約25マイクロメートル、約5〜約20マイクロメートル、約5〜約15マイクロメートル、および約10〜約15マイクロメートルからなる群より選択される平均直径を有する複数の粒子を生成する、請求項1に記載のデバイス。 請求項12 嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスであり、(a)加圧流体と治療化合物との混合物を含む容器と;(b)縦軸を規定し、(i)円筒コアを有する内側軸方向部材と、(ii)半径方向寸法と、基底面と、先端面とを有する複数の縦方向螺旋部材であり、該基底面が該軸方向部材と接触する、複数の縦方向螺旋部材と、(iii)該螺旋部材の該先端面と接触する外側円筒部材と、(iv)該軸方向部材の外側表面と、螺旋突起の側面と、円筒部材の内側表面とにより規定される複数の螺旋チャンネルとを有する、送達デバイスと;(c)該螺旋チャンネルを通じて該加圧流体混合物を選択的に放出するための計量デバイス;を含み、各螺旋チャンネルが、該加圧流体混合物を受け取るための入口と、該加圧流体混合物を放出するための出口とを含み、該出口が、該送達デバイスの鼻最近位端に設置される、デバイス。 請求項13 各出口により生成される各エアゾールスプレーが、周速度を有する単一のスプレープルームに収束するように、各出口が、軸流速度と周速度とを有するエアゾールスプレーを生成するように設定される、請求項12に記載のデバイス。 請求項14 前記チャンネル内部の中間点と前記軸方向部材の前記縦軸とにより規定される半径が、該中間点が前記送達デバイスの遠位端から近位端へ移動するにともない、該チャンネル内部が該縦軸の周りで螺旋を描くように、該縦軸の周りを回転する、請求項12に記載のデバイス。 請求項15 鼻内スプレーを生成するための、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスであり、(a)出口を有し、加圧流体と治療化合物との混合物を含む容器と;(b)該容器に接続される縦軸を規定し、(i)近位端の出口開口部と、(ii)該容器の該出口に接続され、該出口開口部まで伸びる、円筒チャンネルと、(iii)縦軸の周りに放射状に配置される複数の放出出口であり、各放出出口が、該加圧流体混合物を軸方向および周方向に放出するように向けられる、複数の放出出口とを有する、送達デバイスと;(c)該出口を通じて該加圧流体を選択的に放出するための計量デバイス;を含み、これにより、該出口が周速度を有する単一のスプレープルームに収束する複数の加圧流体混合物放出を生成する、デバイス。 請求項16 前記円筒チャンネルが、複数の螺旋チャンネルを規定し、各螺旋チャンネルが、前記加圧流体混合物を軸方向および周方向に放出するように向けられた放出出口を有する、請求項15に記載のデバイス。 請求項17 前記容器が、計量吸入器を含む、請求項15に記載のデバイス。 請求項18 嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスであり、(a)治療化合物を含むリザーバと;(b)加圧推進剤流体を含む容器と;(c)縦軸を規定し、(i)出口開口部と、(ii)該リザーバから該出口開口部に伸びる、第一チャンネルと、(iii)該容器から該出口開口部に伸びる、第二チャンネルとを有する、送達デバイスと;(d)該第二チャンネルを通じて該加圧推進剤流体を選択的に放出するための計量デバイス;を含み、該第二チャンネルが、該推進剤流体が該第二チャンネル内に放出された場合に、該推進剤流体に周方向螺旋流を誘発し、該周方向螺旋流が、該出口開口部を通過する際に、第一チャンネルを通じて該治療化合物の一部を取り込む、デバイス。 請求項19 前記第二チャンネルが、前記周方向螺旋流を誘発する螺旋部材をさらに含む、請求項18に記載のデバイス。 請求項20 前記第二チャンネルが、前記加圧推進剤流体を放出するための複数の出口をさらに含む、請求項18に記載のデバイス。 請求項21 加圧流体容器および前記リザーバが、同じであり、計量デバイスに統合される、請求項18に記載のデバイス。 請求項22 ヒトまたは動物対象の鼻腔内の嗅上皮上に治療化合物を置くための方法であって、嗅覚器の薬剤の加圧送達デバイスから該鼻腔内に、該治療化合物を含む加圧流体を投与する工程であり、該デバイスが、該治療化合物を含む加圧スプレーを放出する、出口を含み、該加圧スプレーが、該デバイスを出た後に周速度を有する、工程を含む、方法。 請求項23 前記デバイスが、縦軸と、該縦軸の周りに放射状に配置される複数の出口とを規定する、請求項22に記載の方法。 請求項24 前記出口が、前記縦軸の周りに対称的に設置される、請求項23に記載の方法。 請求項25 各出口が、軸方向成分と周方向成分とを有するエアゾールスプレーを放出し、これにより、周速度を有する単一のスプレープルームを生成する、請求項23に記載の方法。 請求項26 各出口が、鼻内スプレーを放射状に内側にさらに放出する、請求項25に記載の方法。 請求項27 各出口が、デバイスの前記鼻最近位端に設置され、前記エアゾールスプレーを鼻腔内に直接放出する、請求項25に記載の方法。 請求項28 前記治療化合物が、小分子、ペプチド、タンパク質、抗体、抗体フラグメント、アプタマー、または核酸の少なくとも一つを含む、請求項22に記載の方法。 請求項29 前記デバイスが、前記デバイスの作動時に所定投与量の前記治療化合物を含む所定量の前記加圧流体を放出する、計量デバイスを含む、請求項22に記載の方法。 請求項30 エアゾールスプレーとして鼻腔に入る前記所定量の前記加圧流体の約40%が、嗅上皮に接触する、請求項29に記載の方法。 請求項31 鼻腔に入る前記所定投与量の前記治療化合物の少なくとも約40%が、嗅上皮に接触する、請求項29に記載の方法。 請求項32 前記デバイスが、液体または凍結乾燥された治療化合物を送達する、請求項22に記載の方法。 請求項33 前記治療化合物が、安定剤、保存剤、または添加物を含む製剤をさらに含む、請求項22に記載の方法。 請求項34 前記製剤が、コロイド、ナノ粒子、リポソーム、またはミセルを含む、請求項22に記載の方法。 請求項35 前記デバイスが、約1〜約100マイクロメートル、約5〜約50マイクロメートル、約5〜約30マイクロメートル、約5〜約25マイクロメートル、約5〜約20マイクロメートル、約5〜約15マイクロメートル、および約10〜約15マイクロメートルからなる群より選択される平均直径を有する複数の粒子を投与する、請求項22に記載の方法。 請求項36 スプレープルームが、鼻腔上部内の残気を排除する、請求項22に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 RU2650035C2|2018-04-06|Системы и способы доставки сухих порошковых лекарств RU2531455C2|2014-10-20|Системы и способы доставки сухих порошковых лекарств JP5299723B2|2013-09-25|アトマイザ及び流体を噴霧化する方法 JP5517367B2|2014-06-11|吸入器 US5515841A|1996-05-14|Inhaler DE69819541T2|2004-04-15|Vorrichtung zur applikation von medikamenten in form eines aerosols US7681811B2|2010-03-23|System comprising a nozzle and a fixing means therefor AU653634B2|1994-10-06|Medical appliance for inhaling metered aerosols US6085741A|2000-07-11|Device for atomisation of fluids AU2007214748B2|2013-02-07|Dry powder inhaler device CA1275883C|1990-11-06|Apparatus for producing a spray of droplets of a liquid JP4530548B2|2010-08-25|効率がよい物質移動用電気流体力学式エーロゾル噴霧器およびエーロゾルを生成しかつ所望の位置に給送する方法 US5619985A|1997-04-15|Inhaler type medicine administering device CA2370853C|2007-07-10|Compositions for aerosolization and inhalation CA2389535C|2009-01-06|Internal vortex mechanism for inhaler device US5186166A|1993-02-16|Powder nebulizer apparatus and method of nebulization EP1927373B1|2012-08-22|Inhalation nebulizer US6076522A|2000-06-20|Metering apparatus DE69729071T2|2004-09-09|Vernebler US6948496B2|2005-09-27|Inhalers TWI526198B|2016-03-21|吸入器 AU2005201600B2|2008-09-04|Nebulizer with auxiliary inlet port US6129080A|2000-10-10|Atomizer US3490452A|1970-01-20|Therapeutic face mask DE60213228T2|2007-06-21|Zusammensetzungen für die freisetzung von protein auf dem pulmonalen weg
同族专利:
公开号 | 公开日 US8757146B2|2014-06-24| EP3272379A1|2018-01-24| US10016582B2|2018-07-10| US20110048414A1|2011-03-03| WO2009100383A3|2010-03-18| AU2009212166A1|2009-08-13| WO2009100383A2|2009-08-13| EP2247330B1|2017-09-20| EP2247330A4|2015-07-29| US20140343494A1|2014-11-20| CN101980738A|2011-02-23| US20180296813A1|2018-10-18| ES2648196T3|2017-12-29| EP2247330A2|2010-11-10| CA2713762C|2016-10-18| CA2713762A1|2009-08-13|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-02-03| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120202 | 2012-02-03| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120202 | 2013-06-18| A072| Dismissal of procedure|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20130617 | 2013-07-02| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130702 |
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|